人気の社員面談シリーズになります。今回は新卒2年目のデザイナーさんから、今後のキャリアについて相談があり、そのやりとりを記録したものです。参考に下さい。
相談者
・新卒2年目の女性
・最近転職しようか悩んでいる
・今後どのようなキャリア、仕事をしていけば良いのかわからなくなってしまった
面談内容
デザイナーさん
何から話をしたら良いのか分からないのですが、最近落ち込みがひどいのと、このまま仕事を続けていってよいのか悩んでいます。
分かりました。差支えない範囲で良いのですが、何かきっかけなど思い当たる事はありますか?
デザイナーさん
実は先日、お客様から「あなたのデザインはきちんと考えられていない」としっかり駄目出しを受けまして、この先にやっていけるのか自信がなくなったのです。それで転職活動を始めてみたのですが、この先デザイナーとしてやっていけるのか、どういう会社を受けたらよいのか、調べるうちに分からなくなってしまい、こうして相談しました。
なるほど、そういう経験をされれば辛い気持ちになるのも無理はないかもしれません。そういう感情になった後でも自分で色々動いて、それでも上手くいかなくてこうして私に相談が出来たことを褒めて上げてください。
デザイナーさん
えっ、どういう事ですか?自分で解決出来なくて情けないのですが、、、
社会で壁にあたり辛い思いする事は多々あります、そういうストレスがかかったときに対応する、反発するような力をレジリエンスといいます。あなたの今の反応は逃げたのではなく、向き合った結果の辛さなので、レジリエンスが働いた証拠になります。またひとりで考え込まずに私に相談する選択肢を取れたこと自体が、社会人として一歩勝ちパターンに乗れたことになるのです。
デザイナーさん
レジリエンス、、、知らなかったので今度勉強してみます。とりあえず相談して良かったという事ですかね。
はい、そうです。安心してください、一緒に考えていきましょう。少し安心出来たところで、まず伝えないとならない事ですが、仕事は自分の思い通りにならないことのほうが多いです。特に真面目で頑張る人ほどこのストレスに耐えられなくなります。ですからどんな仕事に就くかよりも、まずあなたは社会人力(今回はストレス対応力)を高めなければなりません。新卒2年目ですから低いのは仕方ありません。こうして悩みながら心を鍛える、またストレス対応のテクニックで回避していけるものです。この辺りは長くなるので別の機会に詳細は教えましょう。
デザイナーさん
自分で言うのも恥ずかしいですが、私は真面目で学校の成績もオール5でした。私達の世代はメンタルが弱いとも聞きます。恵まれた環境で育ったからかもしれませんが、社会人になったからにはそこは意識していかないとなのかもですね。
その上で、もう一つの悩みであるこの先のキャリアを考えてみましょうか。デザイナー職で仮に転職しても同じことになるから怖い、どの会社がいいのか、軸もなく路頭に迷っている感じですね?
デザイナーさん
はい、どの会社も一長一短あるし、そもそもこのままデザイナーで良いかなとかも思って。
(そこで私たちは以下のやりとりをしました)
・何故新卒でデザイナーを目指したのか?
・デザインの何が面白いのか?
・どんな条件の会社が良いのか?
など
ご家族や親族などはどんな仕事をしているのですか?
デザイナーさん
父は建築関係の設計をしています、母は経理事務です。兄は航空系の設計開発をしています。
なるほど、色々と伺ってきた事を総合的に考えると、、、もしかするとあなたの真面目さとデザイン力を掛け算すると、ご親族と同じようになるのかもしれませんね。それはつまりあなたに適正があるという事かもしれません。
つまり、これまで話してきたいくつかのキーワードから、例えば「建築関係のデザイン(ビルや建造物、パンフレット)」、「不動産住宅のデザイン(家やマンション、パンフレット)」、「住宅設備デザイン(物置や柵、外構用品、パンフレット)」などです。これらの業界は、デザイナーを志すような若者が志望する事は少ない傾向のため、ライバルも少ないし、デザイン一本で食べていくよりもキャリアの汎用性もいいかもしれません。なによりご親族関係がその業界なので縁がありそうです。
デザイナーさん
確かに興味あります。というかやってみたいです!全く思ってもいなかった結論というか発想でした。
色々お伺いしてしまいましたが、案外近いところにヒントがあるものですね。
デザイナーさん
なんだか就活の自己分析みたいですね、スッキリしました。
これからも当社の業務で学べることは多いので、そこはしっかり取り組む事で、将来に繋がるでしょう。会社や社会とWin-Winの関係でいきましょうね。会社が転職を後押しするのはおかしいかもしれませんが、キャリアというのは分からないもので、当社案件で建築関係があったりもしますし、広い視野で仕事しているとこれまでの仕事の取組み方とまた違ってきます。目の前の仕事から少しでも学ぶように意識して、これからも貢献してください。
デザイナーさん
はい、もちろん自社の事は好きなので頑張ります!今日はありがとうございます!
今回の結果
今回の面談後、相談者さんは具体的に未来を描けた事で少しばかり晴れやかな表情と声のトーンになっていました。こういう仕事も人事冥利につきるものです。
・社会人として思い通りにならない事の方が多い事を知る、テクニックとしてメンタルを鍛えていく必要がある(レジリエンスという言葉を学んでいく)
・今後はデザインだけで食べていくのは難しいかもしれない、親族からヒントを得た成果として、自分に合うかもしれない建築、不動産、資材メーカーなどのデザイン、企画職も新しい視野としてキャリアに取り込んでみる事になった
今回の面談には記載以外にも多くの転職ノウハウなども伝えています。これらの話も別で記事にしますのでご期待ください。